【善財くんがゆく!】第十話 善財くん、炎へ飛び込めと言われる:第四の善知識・勝熱バラモン (4)
炎が揺れる。 「人は、 何度でも迷う」 熱風が吹く。 「何度でも執着する」 光が巡る。 「だから、 何度で...
東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。 意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。
東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。 意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。著者:文野潤也
炎が揺れる。 「人は、 何度でも迷う」 熱風が吹く。 「何度でも執着する」 光が巡る。 「だから、 何度で...
勝熱バラモンは、 静かに笑った。 「うむ」 それだけだった。 責めもしない。 怒りもしない。 ただ、 当然...
善財は固まった。 数秒後。 「……はい?」 勝熱バラモンは笑う。 「飛び込めと言ったのだ!!」 「いやいやいや...
善住比丘と別れてから、 数日が過ぎていた。 善財は、 山道を南へ歩き続けていた。 空は高い。 風は穏やかだ。 だ...
善財は、 しばらく空を見上げていた。 風が流れていく。 雲が動く。 遥か下では、 人々が小さく行き交っている。 ...
善住比丘は続ける。 「怒りも」 風が鳴る。 「悲しみも」 雲が揺れる。 「迷いも」 龍が空を巡る。 ...
黒雲は、 空の端をゆっくりと流れていた。 最初は、 ただの雨雲に見えた。 だが。 善財は眉をひそめる。 (……違...
「落ち着け落ち着け」 善住比丘は呑気に言う。 「最初は皆そうなる」 「皆って誰ですか!?」 善財は半泣きだった。 ...
海辺を離れてからも、 善財は何度も振り返っていた。 波の音が、 まだ遠くから聞こえてくる。 海雲比丘は、 最後までこちらを...
海雲は、 しばらく砂浜に描いた線を見つめていた。 波が来る。 線の端をさらっていく。 だが海雲は気にしない。 むし...