大きな大きな莢

このお話は、ホテル暴風雨の庭園に生えてきた新種の植物のお話です。
絵とお話「伝説の羊の木」
マンガ「何が見えますか?」
絵とお話「はじめまして、お名前は?」

を先にお読みになるとよりお楽しみいただけます。

それでは、はじまり、はじまり〜♪

みなさま、こんにちは。ベルボーイのメアカです。

今日はお客様が少なくて何だか暇なんですよね。そんなわけでみんなで庭の掃除をしています……あれ、何だろう!?

メアオ:「メアカくん、今の見た?」

メアカ:「歌が聞こえたような」

メギ:「あ、あやしい人影が横切りましたよ」

メグロ:「人影っていうか、象影?」

メアカ・メアオ:「じゃあ、ラウさんじゃないですか!!」

メギ:「何してたんでしょうね?」

ランランランランラーン♪
こんにちは、造園係のラウです!

例の新種の木、マメの仲間だったみたいで、小さな莢ができたと思ったら、これまたあっという間に大きくなったんです。

ほら、こんなに!

すごいでしょう?

ラウ:「アルブルさ〜ん、ついに採ってきましたよ」

アルブル:「うわあ、こうして見ると本当に大きいですねえ」

ラウ:「もっと大きいのもあったんですよ。私の背丈の倍くらいの」

アルブル:「ええっ?いくらなんでもそんなに大きくはなかったのでは」

ラウ:「そんなことないですよ〜。それにしても、やっぱり豆でしたね」

アルブル:「そんな感じはしましたよね」

ラウ:「さっそく莢の中を見てみましょうよ、どんな豆だか楽しみですね」

アルブル:「あ、ちょ、ちょっと待って」

ラウ:「どうしたんですか?」

アルブル:「中から子羊が出てくるかもしれないんですよね」

ラウ:「その可能性はゼロではないですね。新種だし」

アルブル:「念のため、メエサクさんたちを呼んできます!すぐ行ってくるから、待っててくださいね」

…………何のために!?あ、念のためか。

ってよくわからないですが、みんなで見た方が楽しいからいいか。

というわけで、中からどんな豆が出てくるか、早く見たいです!ラウでした。


ホテル暴風雨ではみなさまからのお便りをお待ちしております!

「ホテル暴風雨の日々」続きをお楽しみに!暴風雨ロゴ黒*背景白


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