終りかもしれないけれどそうでないかもしれない
なんと10ヵ月ぶりの更新です。
今日8月28日はムギの三回忌(丸2年)です。1年前はこの日が近づくと気が重くなり身体も重くなり地の底にゆっくり沈んでいくような気がしましたが、今年は大丈夫です。ムギのかわいさをほんわり思い出しています。
ムギが慢性腎臓病と診断されたとき、少しでも知識を得たくてネットで懸命に検索しました。慢性腎臓病の猫さんと暮らす方のブログがたくさん出てきました。
こんなにも多くの人がぼくと同じことで悩み苦しんでいるんだ……。療法食のことや薬のこと、皮下輸液のことなど、ムギと比べながらむさぼるように読みました。
すると読んでいたブログが突然とぎれることがあります。何が起こったのかはだいたいわかります。これは想像以上につらいことでした。古い記事から順番に読んでいるうちに、その猫さんと飼い主さんはもう遠い知らない人ではなくなっているのです。
そういう経験があったので、この「猫が21歳になりました」ブログを突然更新しなくなるのだけは避けたいと思っていました。
一時はずいぶんたくさんのアクセスがあり、ダイレクトメールもたくさんいただきましたから、読んでくれている方への責任もあると思いました。
だからムギを見送った後も(当時の感覚としては力をふりしぼって)書き続けることにしたのです。
まずは、最後のころ病状の変化が早く、更新が間に合わなかったため書き残していたことを、思い出しながら順番に書いていきました。
その後はペットロスのことや宮﨑徹先生のAIM研究のことをぽつぽつと書き、ぼくの専門を生かして猫絵本の名作を紹介したりもしました。
そうしたことはもちろんぼくが立ち直るためのリハビリでもあったのです。
今回10か月も空いてしまったのは特に書くことがなかったからですが、そろそろこのブログも役目を終えたということでしょうか。
上の方で書いた「突然途切れてしまったブログ」の中には、またある日突然新しい猫さんの写真とともに再開したところもあります。
はたしてうちにもそういうことが起きうるのか、いまはまだまったくわかりません。
でも、子猫が21歳になるころ自分は何歳になるのか?と計算したりすることはあるのです。
ムギ・メモリアルハウス
ここから下はムギ・メモリアルハウス(記念館)です。かわいいムギの写真をたくさん載せます。
ぼくが世界中のどこにいても、ネットにつなげさえすればムギの姿をたっぷり見られる、そういう目的の場所です。一緒にお楽しみいただければ幸いです。

ムギは白黒の小柄な猫でした。

いわゆるニャンモナイト。顔を隠してかわいい!

美味しいものの夢を見ています。たぶん。

後頭部の黒い部分は「のり」と呼ばれています。おにぎりに巻く海苔です。

ムギはハチワレ猫。白い部分はエッフェル塔と呼ばれています。

ひなたぼっこがとにかく大好きでした。

頭隠して尻隠さず。毛布や布団にもぐるのも大好きでした。

これもお得意ポーズ。脚かかえこみ。

枕の上でよく寝ていました。脚まっすぐ。

これは小麦ちゃん。妻の知人の陶芸家さんの作品。モデルは2歳のムギです。

蓮の花型の照明。ムギが顔をすりすりするので、花びらの先のとがった部分が黒ずんでしまいました。

やわらかくてかわいいエリザベスカラー。これは重宝しました。

着用したままで階段を昇ったりトイレに行ったりできました。

ひなたぼっこで熱々になると日陰で冷ましていました。冷めるとまたひなたに突撃します(笑)

寝ている写真が多いですね。起きているときは遊んだりごはんをあげたり忙しいのです。

くいっと曲げた手に猫らしいかわいさがあふれています。

高齢になってからだんだんと痩せました。

21年の生涯のうち最後の数か月は首輪を外していました。

布団や毛布を畳んだ上がお気に入りの場所。うちではおふとん山と呼んでいます。

ムギがのった後に窪みができます。ムッギン窪みと呼んでいました。

2021年5月にもらった長寿表彰状。いい記念になりました。
最後は妻、イラストレーターの斎藤雨梟が描いた絵です。右下がムギ、左上はムギに似た謎の鳥です。仮にムッギン鳥と呼んでいます(^-^)
ムギ、ぼくらのそばにいてくれてありがとう。大好きだよ。
(by 風木一人)