第216話 ピアノ漫画『インベンション BWV783』ネタバレ解説

アックス第171号(青林工藝舎)に、私の漫画『インベンション BWV783』が掲載されました。

目の下のゴルゴ13みたいなラインが気になる私ですが、狙った面白さは外さない!? 連載13回目を迎え、喜ばしい限りです(^^)

今回はバッハの『インベンション 第12番』をテーマに描きました。

ストーリーは2012年頃に『まんだらけZENBU』に載せていただいた『∞ ループ』という作品が元ネタです。

インベンションとは、ラテン語の「inventio(インヴェンティオ=創意、思いつき、発見)」に由来する言葉で、2つの独立したメロディが会話するように、右手から左手にバトンタッチしたり、転調したりと、目まぐるしく変化・反復して進んでいくのが特徴です。

『∞ ループ』の、靴が飛んでリンゴが転がってナイフが飛んでUFOが落ちて……というストーリーは、インベンションの中でも楽しく軽快な第12番がピッタリだと思い、選んでみました。

中学生の頃には弾けた曲なので、今回は自分の演奏で動画版ピアノ漫画も作ろうと思いましたが、数十年ぶりに弾いてみたら全く弾けなくなっていました。2ヶ月ほど猛練習して、最近はなんとかミスしないで弾けるようになりました。

ピアノの曲は、右手がメロディ、左手は伴奏を弾く曲が多い中、この曲は右手も左手も同じように弾かないといけません。

また、バッハの時代には、ペダルで音を長く伸ばす事ができなかった(というか、ピアノ自体がまだ発明されていなかった)ので、1音1音を少し離してハキハキと弾く、ノン・レガートという弾き方をしなければならず、たとえ弾けるようになっても練習をサボるとすぐにつっかえてしまいます。まるで早口言葉のよう!

……と、言い訳を聞いていただいた上で、動画版ピアノ漫画『インベンション BWV783』をご覧いただきましょう。

インベンション BWV783

アックス第171号は、特集【追悼】つげ義春です。関係者による追悼コメントや寄稿はあえて載せず、これまでのインタビューや作家自身の未発表原稿などを中心に構成されています。つげ先生が「好きな音楽家は?」の質問に「バッハも好きです」と答えておられて、その偶然に驚きました。

自費出版物やアーティストの限定グッズなどを紹介ています

上記のほか、Amazonや楽天ブックスなどでもお買い求めいただけます。どうぞよろしくお願いします。

(津川聡子 作)


*編集後記*   by ホテル暴風雨オーナー雨こと 斎藤雨梟

津川聡子作「やっとこ!サトコ なう」「第216話 ピアノ漫画『インベンション BWV783』ネタバレ解説」いかがでしたでしょうか。祝!『アックス』誌13回連続掲載。お待たせしました、みんな大好き(ですよね?)サトコさんのネタバレ解説にピアノ動画です! 私の思う見所はやっぱりUFOです。魚とリンゴに何かが起こるのかと思いきや、包丁! という発想に驚きましたし、包丁がUFOめがけてまっしぐらのシーンと硬質で優雅な音色がぴったりで、刃物って音楽だよね〜、と妙なことを考えました。宇宙人もびっくり、サトコさんにしかか描けない世界ですね。あなたはどう感じられたでしょうか。

「やっとこ! サトコ なう」へのご感想・作者へのメッセージは、こちらからどしどしお待ちしております。次回もどうぞお楽しみに♪

※ホテル暴風雨にはたくさんの連載があります。小説・エッセイ・詩・映画評など。ぜひ一度ご覧ください。<連載のご案内>