佐野洋子さんの幻の名作を復刊する~『ぼくの鳥あげる』~

<ホテル暴風雨3周年記念トークショー>のご案内です。
トップバッターはぼく風木一人が務めさせていただきます。
5月17日(金)の「佐野洋子さんの幻の名作を復刊する」です。

1984年にフレーベル館から刊行された『ぼくの鳥あげる』を、挿絵・デザインを一新し、幻戯書房から新装復刊します。
ぼくは1994年ごろ図書館でこの本と出合いました。感動し、すぐ購入したいと思ったのですがすでに新刊書店では見つからず、古書店を回って入手しました。
この素晴らしい物語をたくさんの人に読んでもらいたいと、復刊されることを願っていましたが、20年たっても重版も復刊もありませんでした。

そこで思ったのです。

本当に望むなら「誰かやってくれないかな?」ではダメなのだ。自分でやるのだ!

編集者でないぼくがそう思うにはいくつか具体的なきっかけもありました。トークではそのあたりのことも語ります。

『ぼくの鳥あげる』は絵本ではなく、もう少し長い物語です。童話というのもちょっと違う、小説というのもちょっと違う、だからぼくは物語と呼んでいます。

ラブストーリーです。しかし不思議なことに半分以上まで読み進めないと、ラブストーリーであることがわからないのです。

皆さんはたぶん似た構造を持つ作品をご存じです。『100万回生きたねこ』です。あれも最後まで読めば間違いなくラブストーリーだけれど途中まではそうとわかりませんね。

『100万回生きたねこ』は1977年刊行です。『ぼくの鳥あげる』との間に7年あります。この二つの作品はぼくの目には変奏曲のように見えます。佐野洋子さんは7年たってもう一度同じ主題に取り組まれたのです。
7年の月日がどんな変化を与えたか。そこに注目して2冊を読み比べるのはまことに興味尽きない体験です。

挿絵はすべて広瀬弦さんが新たに描き下ろしました。装丁&本文デザインは宮川和夫さんです。トークショー会場でどこよりも早く先行販売いたします。

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先着順定員20名様。参加費1500円、事前予約制です。
会場・時間の詳細は<ホテル暴風雨展2特設ページ>へ。

他にも5つのトークショーが開催されます。ご希望のトークのタイトルと、お名前、お電話番号、人数を上記ページからお知らせください。

ご来場お待ちしております!

ホテル暴風雨オーナー 風木一人


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