シャバダバダ〜 と、MRIとジェルネイル

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今の気持ちを猫で表す

みなさまこんにちは。ホテル暴風雨へようこそ。オーナー雨こと斎藤雨梟です。

初めての方、初めまして。
近頃オーナーのくせに見かけないなあと気にしたりご心配くださった方、ありがとうございます。

実は先日、シャバダバダ〜っと娑婆に出てまいりました。まだ土手っ腹に穴は開いているわ、腕には注射痕や青痣があるわ、おまけにあごには北斗七星のごとく7個も吹き出物があるわ(これは全然関係ない)という状況ですが、何はともあれ出てきたのです。

こんなことを言うとまるで高い塀の中のPIGを収監する箱にいたみたいですが、箱は箱でも病人を収容する箱に入っていました。平たく言えば入院です。あとは回復するばかりの予定なので心配ご無用なのですが、しばらくやや減力運転になることをお知らせしつつ、今日は「病院関連お役立ち情報」をお届けしたいと思います。

MRI検査にジェルネイルはダメなのか?

というのが本記事の本題です。ジェルの成分の何がなぜいけないのか、ではその成分の入らないジェルならいいかというと意外とそうはいかない厄介な問題、医療機関によって見解や対応が違うらしいこと、など。お役に立てば幸いです。では、2018年4月28日に某SNSに投稿して好評で何名かの方からメッセージまでいただいてしまった、「MRIとジェルネイル」と題した文章をこちらに転載します。

 

MRIとジェルネイル。

2018.4.28

なんか「セーラー服と機関銃」みたいでカッコイイかと思って言ってることにきっと誰も気づかないので最初に言ってしまおう。
それはそうと今日は人生初MRI検査をしてきて、その際「マニキュアは落とすように」と書いてあったことにまつわる悩みと顛末を、誰かの役に立たないとも限らないし、自分の備忘録としても書いておきます(長文)

MRIは磁気を使う検査で、金属を身につけることは危険なので禁止です。ペースメーカーや人工関節が体に入っている人も、この検査はできません。説明には、「アイシャドウなどの化粧、マニキュアは落とすこと」とありました。え?そんなのもダメなの?と驚く。

調べてみると、つけたままMRIを撮ると危険なのは「磁性体」つまり鉄、コバルト、クロムなどの金属とその化合物。化粧品に含まれるラメや色素には金属や金属イオンがしばしば入っているらしい。色素がダメなら透明でラメの入らないものならいいのかと病院に問い合わせたところ、透明なものならまず問題はないと思うが、もし違和感を感じた場合申し出てもらって検査をそこで中止することになるかもしれないとのこと。

ここで悩みました。

私はほぼ常時ジェルネイルをしています。唯一の贅沢……とも言い切れず、実用上かなり切実に必要としているのです。検査の時くらい取れよ!という考えもありましょうが、とにかくものすごく爪が弱いのです。どれくらいかというと、クリアファイルくらいのペラペラさです。絵の具がついたときなど、乾く前に慌てて洗い流さないと、アクリル絵の具が乾いて収縮する力に爪の強度が負けるため、乾いた絵の具とともに爪がポロっと取れます。絵の具のついた面積が広ければもちろん、流血沙汰です。
それがジェルネイル(UVやLEDで硬化する樹脂を爪に塗り、ライトを当てて固めるもの。とても丈夫な上長持ちする)にしてから、指先にさほど気を使わずに暮らせるようになりました。
検査の直前にジェルネイルを取ることは、手作業の多い展示の搬出時に自爪で過ごすことを意味し、それはすなわち爪の4本か5本かは確実に破損するということだ。

万一ジェルのまま検査をして不都合が出た場合、中断して後日また、となると時間と費用にかなりのロスが生じてしまうが、かと言って手の指の半分くらいを血みどろにするのも嫌だ。

さあどうしよう!

というわけで、ネイリストさんに相談してみたところ、
興味深いことがわかりました。

 

*ジェルネイルには、化粧品として認定されているものと、そうでないものがある。
*私の行っているネイルサロンでは化粧品認定を受けたジェルしか使用しておらず、透明なジェルには金属成分は入っていない。
*化粧品認定を受けていないジェルは「雑貨」という扱いなので成分表示の義務はなく、ハッキリ言って何が入っているかまったくわからない。
*しかし化粧品認定を受けたジェルの中にも、実は化粧品に使ってはいけない成分が入っていたことが発覚し、その影響でメーカーが潰れたという事件もあった。その場合も、「透明なジェルに実は金属成分が入っていた」という事例はない。
*こんな状況だから、慎重を期して「とにかく全部ダメ」という医療機関もあるらしい。

ということでした。

ネイリストさんを信頼してジェルは外さず透明なものにしてもらい、それで検査を受けました。
結果、まったく問題なかったです。
ただし私は手のMRIを撮ったのではなく、全然別の部位なので影響がなかっただけという可能性もあり、手のMRIを撮るという方はもっと気をつけたほうがいいかもしれません。

MRIは音がうるさいと聞いていたので耳栓を持って行きました。耳栓していても結構うるさかったです(が、我慢できないほどではまったくない)
同じような音がずっとしているのかと思いきや、木の杭を打ち込むような音、ブザーのような音、電子音のアラームのような音、などなど色々な種類の音がするので、一体これは何の音なんだろうとすごく不思議でした。

ひとまず検査は無事終わった!

(以上、2018年4月28日の投稿転載)

爪と病院

この検査の結果入院が必要とわかったので、この時はドキドキしつつもぼんやり構えている感じが今読むとすでに懐かしいです。

MRI検査をする予定だが爪が弱い、ジェルネイルをどうしよう、とお悩みの方は、上述したように「何でもかんでもジェル不可。外していないと検査中止」という医療機関もあるといいますので、まずは検査を受けるところに直接問い合わせることをおすすめします。その上で、私のケースのように「透明のならまず大丈夫だろうけれど万一の時は中断」などと灰色っぽい回答をされた場合のご参考になれば幸いです。

ちなみにMRI前後は作業が多かったので透明ジェルのまま何とかしましたが、入院中はジェルネイル不可でしたので(血中酸素をモニターする機器を指先につけるため)外し、現在も素顔ならぬ素爪状態です。入院中にあれこれ手作業をするわけでもなし、さすがに私のクリアファイル並みの爪も傷みはするまいと思いきや、錠剤をシートから取り出す際に何本か破損し、残念な爪ぶりを見事に発揮したのでした。爪どころじゃなかった状態を脱したのを機に、ジェルのおかげでしばらく試していなかった爪強化アイディアや爪強化アイテムを取り入れてみているところです。ジェルネイルをしに行く元気が出るまで色々やってみる予定です。平和と健康が一番ですね。

追記1:入院・手術に際してジェルネイルがダメなのはなぜ?という記事はこちら!

https://hotel-bfu.com/hotel_dayori/gestalt/2018/10/25/oxygen/
追記2:退院後まだジェルは再開せずこちらのシールを愛用中。マニキュア成分でできて簡単に装着でき、除光液で落とせます。色・種類も豊富。ジェルとは比べものにならないものの爪が折れにくくなり、普通のマニキュアに比べ剥がれにくく皮膜としての一体性に優れ、長持ちします。

急にジェルオフしたいけれどサロンに行く時間がない場合、ソフトタイプのジェルならばアセトンを使って自分で落とすこともできるようです。

みなさまにおかれましても健康と爪にはお気をつけくださいますよう。それではまた!

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