ぐっちーさんと話そう<39> 宇宙人に出会ったら

Twitterでお話しました

こんにちは。今週もよろしくお願いします!

みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。

今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「カエル〜アフリカツメガエルはカエルツボカビ拡散の容疑で濡れ衣を着せられているのか」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。

先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただくとより楽しめる内容です。

ぐっちーさん、よろしくお願いします

滅びゆく切なさと、してやったり感

カエルツボカビ病、怖いですよね。病気で絶滅した種ってけっこういるんでしょうか? いやでも絶滅の理由なんて、「恐竜大絶滅」が謎なのと同様、そんなに簡単にわかるものではないのか?

両生類の現生種と絶滅種の分類をボーッと見ながら考えているところへ、ポチ子さんからご質問いただきました。

ですよね! 一つの種が存在したということも、絶滅したということも、決定づけるにはコレという定式があるのでしょうか?

絶滅したと判断されるのはすでに存在が確認されている種だけ。考えてみれば「そりゃあそうだ」なんですが、人間の世界の狭さにちょっとクラっときます。深い谷底や海の中を覗いてしまった時のように。

あれれ? でも……

同定された種を数えるのは簡単ですが、よく考えると、同定されない種を数えるという無茶な話も出てきますよね? あれってなんでわかるんだ!?

人間に捕られるかどうか、住処を奪われるかどうか、保護されるかどうか。人間の行動如何に存亡のかかる種はきっと多いですよね。

人知れず滅びるのは「切ない」とは書きましたが、自分だったら存在を知られることもないまま滅ぶということに、どこか「しめしめ、気づいてないな」という「してやったり感」があるかもしれません。実際、絶滅してゆく生物にしてみれば、切ないとかしてやったりとか、人間みたいなことは考えないのでしょうけれど。

なぜわかる?

ぐっちーさんから、種の数なんてどうやってわかる問題に驚きの回答です!

一つずつ調べるとかじゃなく統計処理?

ざっと読んだだけでちゃんと理解したとは言い難いのですが、ぐっちーさんの説明よりももっとざっくり言いますと、「これまでの経験から、まだ見つかってない種も含めてどれくらいあるか推測する」というお話です。ざっくり過ぎて、「統計とは何か」の説明みたいですけれど、それだけに根本で間違ってはいないはずです。ただし、経験が生かせるのは真核生物に関してだけで、原核生物のルールはわからなすぎて手が出ないらしいです。

いろいろすごくて「へえ〜」ポイント満載でした。

そんなこと聞かれても誰もわからないに決まってますが、敢えて聞いてくる宇宙人がもしいたら、聞くこと自体が何かの企みであるか、聞いてみたいだけで答の正確さは期待していないか、行き当たりばったりで騙されやすいか、いろいろな可能性が考えられます。それだけに聞かれたらどう答えようかワクワクしますね。

地道に新種発見に取り組んでおられる方は、宇宙人に聞かれても真面目に誠実に何日もかけて説明されそうな感じがします。宇宙人も正座して聞くでしょう。足がしびれますね。

宇宙人に聞かれたら「逆に聞き返す」というのもありだと考えたわけです。「13種類」「57京種類」などと即答されても、それが妥当なのかいかにも嘘っぽいのかという判断基準さえ持ち得ません。が、お互いそれくらい訳がわからない相手に最初にする質問として、「あなたの住むところに生物は何種類いますか」というのは、案外いい選択ではないでしょうか。人間同士が、それを知ってどうするだとか本当のことを答える保証など別にないだとかはさておき、「何人家族ですか?」と聞くようなものです。程よく立ち入る感じの質問です。

宇宙人に会ったら聞かれる前に聞いてみたいものです。

ポチ子さん、どうもありがとうございます!

カエルに池は必要か

続いて、ホテル暴風雨風オーナーからの質問です。

カエル、本当に最近あまり見なくなってしまいました。

むしろ、以前はなぜそこいら辺にいたのかが不思議です。両生類なんだから水がないと生きられないはず。大きな池などないエリアに、なぜカエルが?

田んぼがあればカエルは生きていけそうです。ただし、風オーナーや私の居住地域に田んぼはありません。空き地はあっても水場はないですし……

成体のヒキガエルならば池などがなくても降雨くらいの水分で生きていけるのでしょうか? 繁殖はせず、住宅地の片隅のじめっとして茂みなどでひっそり生息していたということ? ヒキガエルの寿命を調べたら約10年と書いてありました。う〜ん、10年くらい前はカエルがたくさんいたことと合致するので、そういうことかもしれません。

「身近にいくらでもいた生物をふと見かけなくなる」という現象は、少なくとも都市部ではもう飽和してしまったかのように感じていましたが、今もリアルタイムで起こっているんだなと考えを改めました。

風オーナー、ありがとうございます!

再び、カエルツボカビ病

ところで、またカエルツボカビ病が気になってきたのです。

カエルツボカビ病はアジア発祥の疑いが強い(アフリカツメガエルは無罪)ということで、日本の野生両生類の間では、ペットショップのカエルからカエルツボカビ病が発見された2007年に心配されたほど大きな問題にならなかった。

ということは、日本に住んでいる野生のカエルはカエルツボカビ病に比較的強いと言えるのでしょう。一方、アジア以外の地域から来たカエルやイモリたちはカエルツボカビ病に対して無防備ということになります。かれらがすでに感染していたらそれを広げてはいけないのはもちろんですが、感染していない場合は、逆に野生の両生類から病気をもらわないよう注意が必要なのでしょうか?

ぐっちーさんに聞いてみました。

なるほど。「広げない」努力としては、飼育水を塩素殺菌して捨てた方が良い。ということは、「もらわない」努力としては、飼育水に水道水を用いれば安全なのでしょうか。野生の両生類と接触させないようにするためには室内で飼育すること、庭の池でカエルを飼いたい場合などは特別な注意が必要そうです。

私は両生類を飼育してはいませんが好きですし、ビオトープを作ってカエルが来てくれたらいいなあという密かな野望を持っています。野生種もペットも、カエルやイモリやサンショウウオたちがカエルツボカビ病にならないよう、自分のできることを気をつけたいと思います。

さて、おわりにページトップの絵について。カエルは水が大好きなので「カエルと雨」を描いた絵は多いですが、「カエルと傘」もけっこう多いことに疑問を持っていました。カエルに傘は不要だというのに。ですがあれはカエルといえども水には注意というカエルツボカビ病の脅威を予言していのか。というそんなわけはない妄想を描きました。

それでは今回はこのへんで。

次回のテーマは「スティングレイ」です。

前々回の「スクリューバリスネリア」同様、「スティン……グレ……何?」という方も多いのでは。ぜひ妄想旅ラジオ第40回「スティングレイ」で予習を! ではでは、今年もご愛読どうもありがとうございました。来年からの妄想生き物紀行も、よろしくお願いいたします。みなさまどうぞ良いお年を。

「妄想生き物紀行」へのお題リクエストまだまだ受付中

ぐっちーさんのエッセイ「妄想生き物紀行」で取り上げて欲しいテーマを募集します。是非ご応募ください!

<リクエスト募集の趣旨>
この「妄想生き物紀行」は、毎回、ポッドキャスト番組「妄想旅ラジオ」で取り上げたテーマに対応した内容のエッセイをお送りしていますが、41回(2022年1月18日公開予定)は対応するラジオ放送が「お便り紹介回」であるため、「妄想生き物紀行」独自テーマとし、みなさまからのご応募から決めます。

<リクエストの内容>
募集するテーマは、
*エッセイ公開日が1月18日であるため、この日付にちなんだもの
*日付にこだわらず、1月、冬、など季節にまつわるもの
*まだ「妄想旅ラジオ」で取り上げられていない生き物
*その他、これというのがあればご自由に
などです。つまり自由です。

<リクエストの方法>
*Twitterで、ぐっちーさんのTwitterアカウント か 斎藤雨梟のTwitterアカウントにリプライ(任意のツイートを選んで「返信」ボタンを押して書き込み・送信する)してリクエスト
ホテル暴風雨コンタクトフォームから、題名を「妄想お題」としてリクエスト

のいずれかでお願いします。

<リクエスト採用方法について>
ぐっちーさんの執筆欲をビビビッとそそるリクエストが来た時点で採用とさせていただきます。つまりぐっちーさんの気分次第。ですのでお気軽に、お早めに、ぜひぜひご応募ください。お待ちしております!

ご意見・ご感想・ぐっちーさんへのメッセージは、こちらのコンタクトフォームからお待ちしております。

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