原始神母 Pink Floyd trips ライブレポート 2017 高円寺HIGH

5月19日(金)高円寺HIGHで原始神母を観た。2014、2015年の東京キネマ倶楽部、2016年の渋谷TSUTAYA O-nestに続き、4回目だ。(原始神母を知らない方はまずこちらへ 2016ライブレポート

このバンドは毎年新しい趣向がある。今回は、2017年がピンクフロイド結成50周年であるのを受け、最初期のリーダー、シド・バレットに捧げるライブだった。
1967年のロンドン、結成されたばかりのピンクフロイドがホームグラウンドとしていた伝説的ライブハウス「UFOクラブ」を再現しようとの企画なのだ。

なるほど。それでキャパ小さめの高円寺HIGH。そしてオールスタンディング。
オールスタンディングなんていつ以来かわからない(笑)。他のお客さんにもそういう人は多いはずである。不安だな。誰か倒れないかな。いやまずは自分の心配だろう(笑)。

整理番号7番で、最前ほぼ右端に陣取る。
ステージ奥のスクリーンに60年代のピンクフロイドの映像が映され、期待感が充分高まったところで、メンバーがステージに!

高円寺HIGH 原始神母 2017/5/19

衣装に驚いた。サイケデリックの発信地だったUFOクラブに敬意を表し派手派手サイケファッションでキメているのだ。シャケさん金ぴかジャケットだよ。扇田裕太郎さんのスカーフもすごい。一番すごいのはラブリーレイナさんと新加入冨田麗香さんだったのだが、見るのに夢中で写真撮れなかったゴメン。

1曲目は One of These Days
スタンディングでよかった思わせる選曲だ。扇田さんのベースがうなる。うねる。自然と身体が動き出す。

続いてさっそく第1部のメインが来る。シド・バレットの曲を煌めく洪水のごとくメドレーで。
Interstellar Overdrive
Lucifer Sam
Matilda Mother
Arnold Layne
Chapter 24
Astronomy Domine
Interstellar Overdrive

記念すべきファーストシングル「Arnold Layne」とファーストアルバム「The Piper at the Gates of Dawn(邦題:夜明けの口笛吹き)」からのチョイスで、シドに捧げるライブとしては実に王道の印象を持つ。「Interstellar~」で括ったのはやはりこの曲こそサイケなUFOクラブの象徴だからだろう。
意外なことが一つだけ。セカンドシングル「See Emily Play」は絶対やると思っていたのにやらなかった。好きな曲だから次の機会にはぜひ聴きたい。

高円寺ハイ 原始神母 pinkfloyd trips

第1部後半は「The Dark Side of the Moon 邦題:狂気」からB面の組曲を一気に。
Money
Us and Them
Any Colour You Like
Brain Damage
Eclipse

ロジャー・ウォーターズによるコンセプト主義が全面に出たこのアルバムはやはり通して聴きたい。畳みかけるようなリズムと歌詞に陶酔する快感。

ここで第1部が終わり、木暮(シャケ)武彦さんのMC。
「スタンディング疲れるよね、ゴメン。でも今日はぜひUFOクラブのイメージでやりたかった、シド・バレットへの感謝と追悼の意を込めて」

わかってますって。
全然余裕ですぜスタンディング。
まだ一人も倒れてません(笑)。

さあ第2部行ってみよう。
ステージ右奥の銅鑼が重く鳴り響けばあの曲だ。

Set the controls for the heart of the sun (太陽賛歌)
Cymbaline
Saucerful of secrets (神秘)

2枚目「A Saucerful Of Secrets 邦題:神秘」からの代表曲2曲と、サントラアルバム「More」から「Cymbaline」、原始神母の定番と言っていいだろう。
アルバム「神秘」制作途中でシドが抜けた。中心人物を失いバンドは存続の危機を迎えた。残されたメンバーは必死だったろう。その中からロジャーが才能を開花させたのが太陽賛歌で、デヴィッド・ギルモアがポテンシャルを見せたのが神秘である。そういう意味でこの2曲もシドと大きな関係がある。

Time
The Great Gig In The Sky

再び「狂気」から2曲を続けて。Timeはシャケさんのギターがひたすらカッコいい。
Great Gigは女性ボーカルを聴かせる曲で、昨年までの成冨ミヲリさんから冨田麗香さんに交代した。成冨さんと比べるとまだこなれていない感は否めない。まあオーディエンスの耳にはクレア・トリーの神がかった歌唱が焼きついているのだから、これを我がものとするのは容易なことではないだろう。

原始神母 高円寺high 2017

Shine On You Crazy Diamond
1975年の「Wish You Were Here」からシド・バレットに捧げた曲。シド・トリビュートの今夜、第2部のメインと言っていい。ロジャーの詞が悲しくも美しい。 沁みる。
原始神母でサックス奏者が入るのをわたしは初めて観た。オリジナルのディック・パリ―にならってバリトンからテナーへ持ち変える。さすがにバリトンサックスはスタンド固定だったが、生音はやはりいい!

Another Brick in the Wall Part II
2時間を超えライブも終盤、数少ない盛り上がれる曲をここに持ってきた。スタンディングだし心おきなく揺れて歌う。 We don’t need no thought control. Hey! Teachers! Leave them kids alone!

Atom Heart Mother
言わずと知れたバンド名由来の大曲。邦題「原子心母」は名タイトルだと思う。そして「原始神母」も初め違和感があったがすっかりなじんでバンドイメージと一致してきた。
この曲だけではないが、オリジナルアレンジが増えたと感じる。一部のソロなどずいぶん自由である。個人的には完コピを期待しているわけではないし、プロのミュージシャンであるなら「自分」が入ってくるのは当然だと思っている。
しかしトリビュートである以上、その自分というのは「ピンクフロイドを聴いてきたから今オレはこれをやっている」部分であってほしい。それ以外の部分は他で出せばいいのだから。

既に立ちっぱなし2時間半を超えたと思うが案外なんとかなるもんだ。
アンコールどんとこい。いや来てください。

Comfortably numb
キター! もう大好きこの曲。扇田さん歌うロジャーパートでどっぷり沈み込み、ケネス・アンドリュー歌うデイブパートで浮き上がる。深海と海面を往復し、最後木暮さんのギターソロで突き抜ける。

木暮”shake”武彦 原始神母2017

The Nile Song
原始神母ライブ大ラス定番となった(フロイドには珍しい)アップテンポのナンバー。メンバーが順にソロをとり、ああもうすぐ終わってしまうんだと盛り上がりつつもせつない想いがこみ上げる。

スタンディングだから短めじゃないかという予想は完全に裏切られた。たっぷり3時間だった。誰も倒れなかった。たぶん(笑)。

嬉しい発表もあった。既報のフジロック出演に加え、秋から年末にもツアーが!
東京は六本木EX THEATER! デカイところだ。そしてミラーボールがある。えへへ、えへへ、うっはっは、期待が止まらない。

幸せなことに26日(金)渋谷TSUTAYA O-nestのチケットも入手済み。今回、4度目にして初めて聴けなかった「Echoes」をぜひやってほしい。狂気全曲再現(B面だけでなく)もわくわくする。

次は座って観よう。いや、3時間スタンディングは楽勝だったけどね。 ホントだよ(笑)。

PINK FLOYDファンの皆さん、渋谷でお会いしましょう!

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詳しいライブ情報はこちらへ。ライブ動画も多数あり!
原始神母 Pink Floyd trips 公式ページ

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