電気売りのエレン 第40話 by クレーン謙

・・・・ピノキオとジミーは、悪い大人たちの島から逃げ出しました。
そこの島では、子供達がロバに変えられ、売りとばされていたのです。
島から脱出したピノキオとコオロギのジミーは、ゼペットじいさんの家へと向かいました。

ゼペットじいさんは時計職人で、ピノキオを木から作り、ピノキオの事をとても可愛がってい
ました。ピノキオもゼペットの事を、お父さんのように慕っていました。
ところが、家に帰ってみると、ゼペットじいさんが居ません。

二人はゼペットが、ピノキオを探しに海に出て、クジラの王モンストロに飲み込まれてしまっ
た、という話を聞きました。
ピノキオとジミーはゼペットを助けに海へと戻りました。
ピノキオは知恵を絞り、モンストロの腹の中にいたゼペットを助けだしました。

怒り狂ったクジラ王のモンストロが、イカダに乗って逃げるピノキオ達を追いかけてきまし
た。
イカダは壊され、ゼペットじいさんは気を失ってしまいます。
ピノキオはゼペットを助け出し、なんとかして岩場までたどり着きました。
そこへ、岩場を目がけてモンストロが突っ込んできました。

モンストロは岩場に激突して、死んでしまいますが、ピノキオもバラバラになってしまいまし
た。
ゼペットが目を覚ますと、バラバラになってしまったピノキオを波打ち際で発見します。
生き絶えてしまったピノキオを見て、ゼペットとジミーは悲しみに暮れました。

その時、夜空の星がキラリと光り輝き、『青い妖精』が現れました。
『青い妖精』は動かなくなってしまったピノキオの前に立ち、言いました。

「ピノキオ、あなたはとても勇敢な行動を起こし、ゼペットを助けました。あなたの望みを叶
えてあげましょう・・・・」
そう言いながら『青い妖精』が魔法の杖をふると、ピノキオの体がキラキラと光り輝きだしま
した。
キラキラの輝きがおさまると、そこには人間の男の子が横たわっていました。

「ピノキオ、あなたは今日から、本当の男の子です」
そう言って、『青い妖精』は姿を消しました。
人間になったピノキオが目を開き、起き上がり、ゼペットの事を見ました。

ゼペットじいさんは、人間になったピノキオの事を抱きしめました。
コオロギのジミーは、夜空に輝く星に向かい、礼を言い、澄んだ声で歌を歌い始めました。

星に願いを かけるとき
君が誰だろうと 関係ないのさ
心に願うことは なんでも叶うという

君が心から 夢見ているなら
きっとそれは 叶えられるだろう
夢見る人が するように
星に願いを かけてみよう

運命の女神は 優しいから
愛ある人に 届けてくれる
その人たちの 秘密の願いを
叶えてくれるだろう

突然に光る 稲妻のように
女神はやって来て 君を導いてくれる
星に願いを かけるとき
君の夢は 叶うだろう

――――続く

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