ぐっちーさんと話そう<32> 山の十字架で不死身のカラスはシュルレアリズムの夢を見る

山のクールス illustration by Ukyo SAITO ©斎藤雨梟

Twitterでお話しました

こんにちは。今週もよろしくお願いします!

みなさまこんにちは。
「妄想生き物紀行」編集担当、ホテル暴風雨オーナー雨こと斎藤雨梟です。

今回も、ポッドキャスター・ぐっちーさんのエッセイ「カラス〜カラス、なぜ鳴くの。カラスの勝手でしょ。」を読んで、ぐっちーさんにあれこれお聞きしたもようを、お伝えいたします。

先週のぐっちーさんのエッセイをお読みいただき、そしてポッドキャスト「妄想旅ラジオ」第32回「カラス」もお聴きになるとより楽しめる内容です。

ぐっちーさん、よろしくお願いします

行ってみたい、山のクールス、山のフールス

まずはぐっちーさんの、先週のエッセイ「カラス〜カラス、なぜ鳴くの。カラスの勝手でしょ。」の紹介ツイートを。

フールスを気に入っていただけて嬉しいです。私もフールスに住めるものなら住みたいです。山に住むならやっぱりフールスだよねフフフフフ……と妄想に浸っていると、ふわゆさんからこんなコメントが!

山の教会のク〜ルスにカラスですと!

本当に、一文字違っただけで異国めいた幻想世界が展開されます。山のカラスの教会へも行ってみたい。 みなさまお気づきかとは思いますが、今回のページトップの絵は、ふわゆさんのこの素敵なエピソードに想を得て描きました。

不老不死というと、アメリカの作家の方のポーではなく萩尾望都描く世界でしょうか?

うん、こちらのイメージも美しいですね。カラスがこの一族ならば「七つの子=7歳の子説」がにわかに現実味(幻想味?)を帯びて浮上してきます。

フールスもいいけどクールスもね!

古い歌など、今時あまりしない表現やちょっと難しい言い回しがあったりして、それを意味がわからないまま覚えるのですから、たくさんありそうです。他にどんなのあったっけ? と考えているとシャルル大熊さんからコメントが。

それそれ! 超定番ですね。「赤とんぼ」の二番、十五歳でお嫁に行った「ねえや」は姉のことだと思ってましたし。お姉さんがたった15歳でお嫁に行って便りも来ないのに放っておいていいのか? それは異人さんに連れられてどっか行っちゃってないのか? と思ってました(別の歌が混ざってます。ちなみに「赤い靴」も野口雨情作詞)。

間違ってるって気づいてないですからね。でも変な歌だとか怖い歌だとか思いながら、そういうものだと思って歌ってるのはやっぱり素直なんでしょうか。

いまだに間違って解釈している歌、まだまだあると断言できます(私の場合)。「えっ、そうだったの!?」と気づくのって面白いですからね、間違ったまま死んじゃうより、なるべくたくさん間違いに気づいて大笑いしたいものです。

案外つまらない歌だった、なんて気づくよりは、間違ってた方が楽しいという考えもありますが、間違った解釈から生まれたイメージが消えてなくなるわけでなし、むしろ自分だけの秘密の花園のような地位を得て輝くとさえ思います。

ふわゆさん、シャルル大熊さん、どうもありがとうございます!

いわゆる暴風雨の雨状態

続きまして、ホテル暴風雨風オーナーからのコメントです。

「七つの子」は、童謡・童話雑誌『金の船』に発表されたものだそうです。その編集長が野口雨情だったそうです。

シャルル大熊さんからもコメントをいただきました。

ネバーエンディングストーリーの映画は観ていないのですが、私はポスターを見てファルコンは「犬」だと思ってました。もちろん普通の犬じゃないのはわかりますが、「バスカヴィル魔の犬」的な?(妄想に別作品混ざりがち)

魅力的になったかどうかは受け止める側の主観によりますが、「七つの子」は明らかに「不足」というよりは「過剰」な方向の解釈ですね。

ぐっちーさん、「度」を越したものには冷たいなあ。

考えてみたら、「金の船」に野口雨情が作品を発表するというのは、「ホテル暴風雨」にオーナーの私が何か書くみたいなものと言えなくもないですね。改めて思うに、そりゃあやりたい放題だ。このようなやりたい放題状態のことがいずれ「いわゆる暴風雨の雨状態」と言い習わされるようになるといいな。雨つながりということで。いかがでしょうか野口先生。精一杯精進いたしまして、やりたい放題を極めますので何卒。はい、ありがとうございます!

……妄想はさておき、風オーナー、シャルル大熊さん、ありがとうございます。

ファンタジーの対極にあるのは、ノンフィクションではない

続きまして、ポチ子さんからのコメントです。

あ、ぐっちーさんにファンタジー時代があったのは私もちょっと意外で、へぇ〜! と思いました。そこからシュルレアリズムやキュビズムの絵画へとつなげる発想はさすが。言われてみるととても気になってきます。ぐっちーさん、絵はお好きなようですし、写実至上主義、とも思えないけれど、絵画の「度」はどこにある?

なるほど〜。

(童謡の解釈のように)間違っていようと何だろうと、自分なりの「理解」が先に立つものとそうでないものとで、受け止め方は違ってきますよね。そう考えると何が「素直」なのかもだんだんわからなくなってきます。

素直じゃなくても楽しめる、素直じゃないほど楽しめる、ファンタジーの対極はシュルレアリズムやキュビズム説の誕生です。

ポチ子さんはすごくオリジナルな楽しみ方をされてそうで、いろいろお話聞いてみたい!

「わからない」っていうのは本当に宝の地図じゃないかと思います。あえてわかろうとしないとか、わかる努力を放棄するとか、理解力の欠如とかじゃなくて、本当にわからない、取りつくしまのないわからなさ。わからなさブラボー!

言ってることがよくわからなくなってきましたが、ポチ子さん、どうもありがとうございます。

名作替え歌の破壊力

最後におまけです。

カラス なぜ鳴くの カラスの勝手でしょ♪

という替え歌、替え歌界でかなり上位にいる強者です(私の脳内で)。

今や都市の嫌われ者と言っていいカラス。私はどちらかというとカラスに興味と好感を抱いていますが、それでも近くに何羽もいるとちょっと怖いです。

そんなカラスをあんなにも優しく歌った稀有な歌、野口雨情作詞「七つの子」。

しかし「勝手でしょ」とハイテンポな2コママンガみたいにしてしまったあの替え歌の破壊力たるや。やっぱりカラスのイメージはやや悪化しているような。

私がカラスの賢さを表す幾多のエピソードの中でも忘れられないのが、「奈良公園のカラスたちの間で、鹿の頭の上にフンを落とすという遊びが流行中」というものです。なんてこった、カラスのやつめ! シカ、災難! でもやっぱりちょっと面白い……。

脱線しました、ぐっちーさんは替え歌といえばこれ、というのは、あるのでしょうか?

やっぱりすごいですよね、あれ。

そうだった、「ボギー大佐」のメロディで「サル ゴリラ チンパンジー♪」のあの替え歌の話でした。何と言っても替え歌界の王者はあれではなかろうか。

語呂が良かっただけなんでしょうけどね。あの替え歌のおかげで、オランウータンとかボノボとかは(ヒトもか?)どこか影が薄くなってます。なぜならあの三種が三大霊長類だから。完全に無意味なところ、歌詞が部分的にしかないところ(本当はあるのかもしれませんが知られていない)も素晴らしい。

さて、本文中にも書きましたが、今回のページトップの絵は、

ふわゆさんご幼少のみぎりの素晴らしいイマジネーションをリスペクト、「山のクールス」です。このお堂の再奥に丸い目をしたかわいい子(七つ)がいるのです。

では今回はこれにて。次回のエッセイは、なんとぐっちーさんが私のリクエストに答えてくださるという、「妄想生き物紀行」オリジナルテーマのエッセイです。妄想旅ラジオ第33回は、リスナーの方からのお便りを紹介する回で、こちらも普段とはちょっと違ったフリートークが楽しい回ですが、エッセイはエッセイで別テーマで行こうということになりました。来週のエッセイ更新日は9月28日。いつもはラジオ放送のテーマを追っているので、次回は思い切り季節感のあるタイムリーなテーマをお願いしました。テーマが何かも含めて、来週読んでのお楽しみといたします。

また、その前日の9月27日には、妄想旅ラジオ第111回を記念して、公開収録ツイキャスが配信されます。とても楽しそうなので私も参加したいです。まずはツイキャスって何? というところから勉強せねば……。みなさまもぜひ。

そしてエッセイを読んだ後はまた、 Twitter でもお会いしましょう!

ご意見・ご感想・ぐっちーさんへのメッセージは、こちらのコンタクトフォームからお待ちしております。

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