別訳【夢中問答集】第五問 環境づくりなど不要!
足利直義:いや、それもそうなんだろうとは思いますが、人間が生きていくためには食料が必要ですし、寒さをしのぐ衣服や雨風をしのぐための住居だって...
東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。 意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。
足利直義:いや、それもそうなんだろうとは思いますが、人間が生きていくためには食料が必要ですし、寒さをしのぐ衣服や雨風をしのぐための住居だって...
足利直義:いやいや和尚、そりゃ「欲」をなくすことができるなら全てが満足するに決まっていますよ。「足りない」と思う気持ちこそが「欲」の正体なの...
夢想国師:悲華経に、このような話が載っておる。 遠い遠い遥かな昔、「アランナ(心に葛藤なし)」と名乗る強大な王が君臨する世界があり、王...
足利直義:しかし和尚、みなの目的はつまるところ「幸せになる」ことです。 そしてその目的を実現するために、あれこれと手段を講じて努力して...
足利直義:うーん、そう言われてしまうと、返す言葉もありませんが・・・ まぁ確かに、「自分だけウハウハになりたい!」などというさもしい考...
こんな話を知っておるか? 昔々、天竺(インド)にスダッタ(須達長者)という名の大富豪がおった。 彼はもの凄い大金持ちじゃったが、...
<<別訳【夢中問答集】>> <筆者より> 今回より「夢中問答集」の超訳チャレンジを開始いたします。 「夢中問答集」とは、室...
圜悟和尚が雪竇和尚の「ポエム百選(雪竇頌古)」の解説を実施して、その真意を禅を学ぶ者たちに示してみせたのは、禅師としての王道と言えるだろう。...
洞山和尚は人を教導する際に「認識発生以前のような奥深さをもつやり方(=玄路)」「鳥の飛跡のように痕跡を残さないやり方(=鳥道)」「両手ですく...
達磨大師が少林寺で壁に向かって座禅を続けていた時のことです。 大師は雪の中に立つ青年僧の神光さん(後の二祖慧可和尚)が自分を振り向かせ...