大きな幸福感に包まれるフランス映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」
このコロナの閉塞感の中、劇場で、久しぶりに幸福感に包まれた映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」を見た。 心から「これ面白かったで...
このコロナの閉塞感の中、劇場で、久しぶりに幸福感に包まれた映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」を見た。 心から「これ面白かったで...
現在、爆発的ヒット中の「鬼滅の刃」、見て損はない映画だ。「週刊朝日」の記事で、若干の予習をして見に行った。予習して観なければチンプンカンプン...
今回も、大変面白い日本映画を2本紹介したい。 まず「罪の声」。とても質が高い力作で、必ずや今年を代表する作品となるだろう。 ...
7月に森崎東監督が92歳で亡くなった。それほど有名ではないと思うが、ちょっと忘れられない作品を何本も撮っている。追悼の意味を込めて幾つか紹介...
まず「ミッドナイトスワン」。ストーリーが面白い。草薙は広島出身で新宿に暮らし、トランスジェンダーを売り物にするクラブで踊って生活費を稼いでいるのだが、広島の従妹が娘の育児放棄をしたため、その中学生の娘が上京して来て一緒に生活を始めることになる。
見る前は、不景気にあえぐアメリカ中西部の「ラストベルト(錆びた帯状工業地帯)」と呼ばれる場所が舞台というから、この地帯が衰退した歴史的・経済的背景を描くのだろう、トランプ支持の理由が深く理解できるかと思って見始めたが、かなり違っていた。
新聞や映画雑誌を見ると、やはりプロの批評家でもよく分らず2回見たという正直な(?)記述もあるから、こちらの理解力不足の為だけではなさそうだ。2時間半という長い作品だし、音響もガンガンくるので正直疲れた作品でもある。
荒木伸二という新人監督がシナリオも書いて撮った作品が「人数の町」だ。日本映画には珍しい近未来のSF的ディストピア映画だ。若い男(中村倫也)は借金がかさみ、収容所に入ることになる。食事もあてがわれ、セックスも自由に出来るが、そのかわり、
若い頃からの活動と人生を、写真や映像や、様々な関係者のインタヴューで紹介していく、テンポと流れがとても良く、楽しんで見て行けるが、その中で、テノールとは何かという解説や、どうやってすごい声を出すかという秘訣のようなものもさらりと触れられ興味深い。
大林宣彦監督の遺作「海辺の映画館 キネマの玉手箱」を見た。当初、4月公開の予定であったが、コロナの緊急事態宣言のため、公開が延期されて7月末となった。末期ガンと闘いながら制作したとは思えないほど、映画は華麗な映像による大林ワールドが全開で、