【善財くんがゆく!】第六話 善財くん、街を出る
翌朝。 ダニヤーカラの街は、まだ薄い朝霧の中にあった。 市場の店は閉まったまま。 通りを歩く人影もまばらで、 遠くから荷車の...
東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。 意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。
翌朝。 ダニヤーカラの街は、まだ薄い朝霧の中にあった。 市場の店は閉まったまま。 通りを歩く人影もまばらで、 遠くから荷車の...
善財は家へ帰る道を、ゆっくり歩いていた。 頭の中では、まださっきの光景が何度もよみがえっている。 文殊菩薩の前に進み出たときのこ...
文殊菩薩に弟子入りして色々教えてもらおうと思っていた善財は、 思いもよらない提案に絶句した。 「オイ、善財……」 硬直...
やがて集会は終わった。 人々は感動の余韻に浸りながら、 次々と会場を後にしていく。 だが―― 善財だけは、その場を動かな...
そのころ―― 文殊菩薩は、正直なところ少し疲れていた。 一週間前。 コーサラ国の祇園精舎での説法にシャカムニ・ブッダから呼...
街の東へ向かう道は、いつになく人であふれていた。 林の奥にある説法の広場へ向かって、 町の人々がぞろぞろと歩いている。 善財た...
善財くんがゆく! ― 華厳経「入法界品」より ― <筆者より> 今回より華厳経「入法界品」の超訳チャレンジを開始いたします。 ...