愚者な弟 V.S. 無茶な姉・エピソード大集合!

世界のムータローファンのみなさま、お待たせいたしました!

「愚者な弟、無茶な姉グランプリ」にご応募いただいたエピソードをこちらで披露いたします。

愚者な弟部門に駆け込みで感動大作が!漫画にも登場した「日記の盗み書き」隊長こと三行半蔵さん、そして「ムータロー」様からのご応募もありますよ。
↓↓ぐぐっとスクロールしてご覧ください↓↓

オーナーの必死さが大いに空回りしたにも関わらず、

きょうだいの構成で性格がわかる!なんて話がありますが、わたくし実は「**占い」よりは信頼してたりします。そして定番の一つ「姉弟」といえば、無茶な姉&愚者な弟って超定番!み〜んな共感できるよね?ね?と思いきや??誰か絶滅危惧種を救ってください……!

粒ぞろいの愉快なエピソードが集まり、大変感謝しております。ありがとうございました。
では、ごゆっくり、ご覧ください。

グランプリの発表は、今しばらくお待ち下さい。津川聡子さんとホテル暴風雨スタッフによる厳正な審査の上、こちらのサイトにて近日発表いたします。
※各話コメントについて

tsugawasatoko_profile津:津川聡子さんのコメント

cropped-505487728cf648c5e0375ba339165c0d.jpgテ:ホテル暴風雨総支配人、テンペストのコメント
ukyo_nazo雨:オーナー「雨」こと斎藤雨梟のコメント

愚者な弟部門

タイトル「ピーコ」海谷カヌー様

小学生の頃、家につがいのインコがおりましてね。
馴れるでもなく、騒ぐでもなく、黙って横木に止まり続ける二羽はペットというより置き物に近く、小さかった姉も僕も格段の興味を抱くことはありませんでした。

ある時「こうすると良いらしい。」と聞いた親がペット屋で巣箱を買い、カゴの中に取り付けると、それまで置き物であったインコは見事にそこで卵を温め、やがて何匹かのヒナが誕生しました。
こうなると子供にとっては絶好のオモチャ。黄色い毛の小鳥を姉が「ピーコ」と名付け、青い小鳥を僕が「ポルシェ」と名付けて、それぞれがキャイキャイベタベタとたいへんに可愛がって育てたのです。

当時のスーパーカーブームに乗ることもなく、現在に至るまでスポーツカーに何の関心もない僕ですが、なぜ毛羽くずのような青いヒナをポルシェと命名したのかどうにも思い出せません。おそらく他に格好の良い横文字が浮かばなかったからでしょう。デザイン性の高い名前に負けず、ポルシェは日に日に形を整え、いっぱしのインコらしい顔つきとなっていきました。

小学生の過剰な干渉に耐えたピーコもポルシェも人に良く馴れ、部屋の中をパタパタと飛んでは指先に止まり、頭に乗り、フンをまき散らしながら家族の輪に溶け込んでおりました。子供を取り上げられた親インコは騒ぐでもなく、不平を言うでもなく、相変わらずの小さな丸い目で、ただ黙って横木に止まっておりましたね。

すっかり「ぼくのペット」となったことに嬉しくなり、ある日ポルシェを指に乗せ、はじめて家の外に出してみました。きっと伝書鳩のように大空を舞い、自分の肩に舞い戻る。そんなダイナミックな情景を思い浮かべ、ワクワクしておりました。
猫のひたいほどの小さな庭に立ち、(さあポルシェよ、これが外の世界だぞ。木々の緑が美しかろう。)とでも心で語りかけたでありましょうか。瞬間、ばっと舞い上がったポルシェは、庭のツツジにも小さな我が家にも目をくれず、一直線に西の空へ飛び去り、消えました。一直線でした。それきりでした。

「バカ。」「風切り羽を切ってあるから、長距離は飛べず、生きていけない。可哀想なことをした。」と母親に叱られ、自分がたいへんな失敗をしたようにも、大変な裏切りを受けたようにも思い、ショックを受けました。ですが小学生低学年の頭では「自然の摂理」ですとか「親としての責任」ですとか「命の尊さ」といったことを論理的にも心情的にも整理することができず、ただ毎日の子供生活の中で、ポルシェの事は無情に忘れていきました。

その日も夕方遅くまで外で遊び、自転車をギイギイ鳴らしながら家へ帰ってきますと、小さな庭に誰かが立っております。ギョッとして夕闇の中で良く見ますと、姉でした。呆然とした顔で虚空を見つめながら「ピーコ…ピーコ…」と嗚咽をもらしております。見てはならぬものを見た、そんな気持ちで黙って横を通りすぎ、自転車を片付け家の中へ逃げ込みました。
親によると、「インコを庭に出した。」「出したとたんに、猫に食われた。」「その瞬間を見たらしい。」というんですね。我が家の狭い庭は近所のノラ猫の通り道、集会所にもなっておりまして、考えて見れば当然の危険ですがね。姉も僕も、まったく思い至っていなかったわけですね。
その日、遅くなるまで姉は庭に立ったままでした。「ピーコ…ピーコ…」とつぶやきながらあらぬ方を見つめる姿は、小学生の弟にとっては純粋な「狂気」、今に思えば「子を失った鬼子母神のような」とでも言いましょうか。

日常の回復力というものは、愚かな姉弟にも平等におとずれます。普段通りの小学生生活、テレビのアニメ、母親の小言、といった日々が当然のごとく続きました。しかし、ピーコの一件以来、「姉の中に、理解不能な姉がいる」という印象が僕の脳裏に刻み込まれたのも確かです。その後しばらく、姉とケンカをする際の僕の攻撃手段は「ピーコ…ピーコ…」と泣きマネをすることになりました。
「ピーコ…」泣きマネをした手の隙間から除くと、姉はきまって顔色を変え、以前の僕の知らない低い声で「お前は本当にイヤなやつだ…」と言いました。

親インコのカゴからは巣箱が取り外され、二羽はまた置き物の存在に戻りました。二羽ともずいぶん長生きをし、最後はグジュ…グジュ…と何かをつぶやきがら、初めて触れた人の手の中で死にました。亡きがらは小さな庭に埋めました。最後まで親インコには名前が無いままでしたが、もうずいぶん成長していた僕にとっても、あらためて格好の良い横文字を考えてやる理由は見つかりませんでした。

終わり
ピーコ

津:小学校の校門前で買ったヒヨコをニワトリに育て上げて猫に殺された経験のある私には、お姉さんの気持ちが良く分かります。あの時は猫を憎み、もし見かけたらとっ捕まえて三味線にしてやろうと、本気で思っていました。松村和子の「帰ってこいよ」は猫にやられて死んだ鳥へのレクイエムにしか聞こえませんでした。あなたがポルシェを外に出して失ってしまった後、お姉さんも同じようにピーコを庭に出してしまうなんて、「姉ちゃんもバカだな~」なんて思ったとしたら…ぐしゃですぞ!お姉さんは見たのです。野生化した大勢のインコの先頭を颯爽と飛ぶスーパーバード、ポルシェを!1970年代のペットブームで飼われていたインコのほとんどは、羽を切られていたにもかかわらず、逃げ生き延びて群れをなし野生化したとかしないとか?「オーイ ピーコ イッショ ニ ソト デ アソボー」と誘いに来たポルシェの声を、お姉さんは無視出来ませんでした。心優しいお姉さんは、「ポルシェは生きていて、その辺を飛び回っている」なんてことはあなたに告げません。それを聞けばあなたが探しに行ってしまうのが分かっているから。探し求めると手に入らないけどいつもすぐ近くにいる、幸せの青いポルシェは、そんなものです。お姉さんの深い愛とポルシェに気付かずに、今日も奥さんに「また、何食べたの?」と追及されて「ビッグハピネスっ」とお茶を濁しつつ大福にレモン汁をぶっかけて食べているあなたは世界一幸せなぐしゃ!ブラボーカヌーは今夜もハッピー!wow wow wow♪
雨:ポルシェもまた、「インコ喰い猫族」に囚われて人身御供にされかけながらも逃げ出し、今頃はピーコのために竪琴をかき鳴らして供養をしていることでしょう。はにゅうの〜やど〜は〜わが〜や〜ど〜♪さて我ながら、「津川先生に丸め込まれ芸」が板についてきたところでこれが最後のエピソードとは寂しい限りですが、こんな感動大作が飛び込んでくるとは、いやはや棚からビッグハピネスなこともあるものです。海谷さん、「アア ヤッパリ ジブンハマダ カエルワケニハイカナイ!」と、天空でひとり祈りの歌を歌い続ける青いポルシェからの手紙が、そのうち西の空から一直線に落ちてくるかもしれません。食欲の秋ではありますが、マロンビッグハピネスやらパンプキンビッグハピネスやらに籠絡されても今度こそは見逃すことのなきよう、お姉さんにかわってご忠告申し上げます。
ではそろそろ、いま〜こそ〜わか〜れめ〜 いざ〜さら〜ば〜♪

タイトル「愚者な弟  無茶な姉」MY様

ウチの弟は、物心ついた頃から落ち着きがなく、お昼寝の時間によく窓から脱走していました。乗り物がとにかく好きで、ひとりで電車やバスに乗って、どこかまで行っては保護されて戻ってきていました。
初めて脱走したのは、3歳くらいだったでしょうか?夏だったのでランニングにパンツいっちょ、裸足でいなくなってしまい、母や近所の人が大騒ぎで探し回りました。私がひとり留守番していると、交番から電話が。
「そちらに弟さんはいますか?」と聞かれたので
「いません」と答えました。
「え?!あなたの弟さん、いない?」
「…いません」
だって、いないんだもの。今!!
不思議そうにお巡りさんが電話を切ったところへ母達が帰って来たので、報告すると、みんなズッコケていたような、いないような。。母は慌てて交番に電話をし、案の定弟が保護されているとのことで迎えに行って、一件落着しました。それから弟の背中には、いつも名札がついていました。弟が弟なら、姉も姉!!というお話です。

放浪
津:野に咲く花のような弟さんの話、癒されますわ~。弟さんの、脱走してそのまま爆笑メルヘン放浪の旅に出たいという思いを察して、無意識のうちにあなたはお巡りさんを欺いたのだと思います。弟を逃がすために自ら逃走援助罪を犯し危ない橋を渡る、これはまさに現代版安寿と厨子王!なんと美しい姉弟愛でしょう。こんなに人を爽やかにする愚者弟、こんなに人を和ませ る無茶姉を私は見たことがありません。そんな風に僕たちも生きていけたら素晴らしいルルルールルルルルルー♪
雨:「姉さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね」
そう、交番からの電話の顛末をアッサリ報告してしまったのは、弟さんがこの日差しにトレードマークの麦わら帽子を忘れて放浪の旅に出ようとしたことに気づいたからに違いありません。世界を放浪して爆笑譚でその名を歴史に刻む前に、熱中症で倒れたら大変です。後日帽子をかぶって出直した弟さんの道中のあんな話やこんな話が、笑って話せる宝のような愚者エピソードとなったのも、全部素敵な無茶姉、MYさんのおかげといえましょう。世界平和は無茶姉で保たれるという真実を静かに示す、心洗われるお話ですね!

タイトル「あの、ご趣味は…?」大人になったら様

我が愚弟の話です。

元プログラマーの弟は、鉄道会社に転職し、電車の運転士をしています。

専門学校卒業後、IT会社に就職したものの、子どもの頃からの『ボク、電車の運転士さんになるんだ!』という夢を諦めきれず、わずか1カ月で上場企業を退職し、地方の私鉄に転職した、なんてことは、まったくありません。

将来を案じた親がツテをたどって得たコネです。

プログラマーの仕事は『テクノストレスがすごい。たいしてパソコン好きじゃない』という理由で辞めました。プログラマーなのに。

そして鉄道好きなわけでもないのに、数年の下積み時代を経て、運転士の免許を取得し、皆様の命を預かりながら、電車をコロがしてます。

実家に帰ったとき、愚弟の部屋を覗いたら、電車でGOをやってました。しかも非番の日に。

電車好きでなくテクノストレス耐性の低い電車運転士の愚弟が、夜勤明けにプレイする電車ゲーム。シュールでしょ。

こんな愚弟ですが、皆様の大事な命をお預かりする職業、超安全運転でいままで無事故だそうです。
電車でGOのスコアは聞いてません。
ホリエモン
津:元プログラマー、現電車の運転士の弟さん・・・やや?どこかで聞いたことのある経歴。大人になったらさんは、三行半蔵さんですな!弟部門の応募を盛り上げようと、ハンドル名を変えて投稿してくれたなんて、チミは本当に優しい私の朋輩じゃ。そんなチミの弟くんも、輪をかけて優しい人です。テクノストレス?親のコネ?・・・ノンノンノン、実は、弟くんはIT業界で類まれな才能を発揮し、ベンチャー企業を立ち上げ、球団やラジオ局を買収するほどの巨万の富を築き、証券取引法違反で逮捕され、収監直前にプ レイボーイでヌードを披露する・・・そんなことになったら、上のお姉さんがまた寂しがると危惧したのです。そしてシンガポールへ行ったチミの代わりに育児を手伝おうと、地元の鉄道会社に転職したのです。なんてお姉さん思いなのでしょう。しかし実際は、育児には全く協力できませんでした。なぜなら生まれたての赤ちゃんは頭がぺこぺこへこむのが怖くて触れないから。いやはや愚の骨頂!しょせん弟とはそんな生き物です。弟くんはまだIT業界への未練を捨て切れず、「電車でGO」をしながら電車の自動運転化を日々、研究しています。
雨:「テクノストレス」ってなんでしょ。きっとテクノがああしてこうしてどうにかなるストレスですな。何かカッコイイし言ってみたくなりますね。いわば「声に出したて言いたいストレス」。弟さんもそれ、言ってみたかったんじゃないですかね。なにせ「弟」ですからね。「電車でGO」もきっと、よくわからないけどやってみたくなったのね。うん、弟だからね。昔、部屋に水槽をいっぱい並べてサソリを飼っている人がテレビに出てきたんです。「サソリはかわいいですか」と聞かれて、「ぜんぜんかわいくない」と答えてました。今にして思うと、きっと彼も「弟」に違いないですね。サソリの世話をしてみたくなったんでしょうね、ムータローさんが「女囚さそり」の運命に涙したように。あ、あれは「女貝あさり」か。 梶芽衣子、いいよね。あれ?なんの話でしたっけ。そうそう、「テクノトレインストレス」って言葉が世の中に登場するかどうかが今後注視すべき点かと思います。進んでこの言葉を使ってみるもよし、お姉さんの無茶力でそんな情報は遮断してしまうもよし、とにかく心優しい弟さん、これからも超安全運転でがんばってほしいですね!

タイトル「平地で転んで山登り」U.S.様

うちの弟は学生時代、体育実技で「ワンダーフォーゲル」を選択しました。毎週スポーツをしなくても、一回山登りに行けば体育の単位がもらえるというチョイス。大きなリュックをしょって出かけ、手を負傷して帰ってきたので「山で怪我したの?」と聞いたら、「駅のホームで転んだ」とのこと。よく単位もらえたな。それとも山で転ばなかったところがポイント?

ラーク

津:蛭子能収さんはラスベガスカジノでは必ずスリに遭うから、お尻のポケットにあらかじめすられても良い財布(3万円入)を入れてスリ対策をしたそうです。登山で必ず怪我をするであろうと自分の運命を予知して、出掛けにあらかじめ手を軽く怪我して神様を欺いた・・・もし、無茶なお姉さんのエピソードならこんなコメントを書いたと思います。しかし、こちらは弟部門ですからそんなはずはありません。ただ、浮かれて転んだのでしょう。玄関を出るなりヨーデルを歌い駅のホームですっ転んで電車の中で非常食を食べつくして改札を出たところで「ヤッホー!」と叫んだに違いありません。弟とはそういう生き物です。いや~見事な愚者っぷり!
テ:姉に優しく弟に厳しく、清く正しく美しく。さすが津川様、清々しいです!そしてこちらの弟さん、かなり愉快な愚者弟様とお見受けいたします。わずかな傾斜もない平坦なホームであってほしいと願ってしまいますね、もはや。ところでオーナー、U.S.様とおっしゃるのは……!?
雨:いや〜弟ってほんとに愚かですよね。うちの弟も愚かですがどこもそうなんですね。ヨロレイヒ〜♪

無茶な姉部門

タイトル「いつの間に?」三行半蔵様

全く気付きませんでしたが、いつの間にか、姉から絶縁されていました。母から聞かされて知ったのですが…。
セラピー

※追記※ お姉さんに絶縁の訳を聞いたら、何十年も前にさかのぼり、このイラストのような事の他にも山ほどの出来事を数日間にわたり責められ、思い出させてもらったそうです。
津:絶縁にかけたハンドル名「三行半蔵」さんは、最終回(第十三話「ぐしゃ懺悔室 後篇」)に登場した、一緒に日記の盗み書きをした親友です(覚えてないそうですが)。百万通くらい応募が来ると思っていた私へ激励の気持ちを込めて、スマホにラインでそれはそれは面白い無茶なお姉さんの長文を送ってくれましたが、ラインの文字を投稿ページにコピペする方法が分からなかったので、三行半以下にまとめさせていただきました。さて、こんなに友達思いの優しいあなたがどうしてお姉さんから絶縁されたのか本当に不思議です。ひとつ思い当たるとすれば、あなたが日記の盗み書きのような一世一代のスリリングな出来事を忘れてしまったことです。お姉さんも、「 え?こんな大事件、忘れちゃったの?」と思うことが多々、あったのでしょう。絶縁をお母さん経由で伝えたのは、「私、お姉ちゃんに何かしたっけ?」「私の人生、どんな出来事があったっけ?」と思い出させるセラピーなのです。思い出は人生の宝物です。たとえ、お父さんの年賀はがきクジで当たったデジカメを自分のものにして、お姉さんからドロボー呼ばわりされた思い出でも、どうか大切にしてほしい。妹に宝物を見失ってほしくないと願う愛情深いお姉さんの無茶っぷりですね。ところであなたには弟さんもいますね。ぜひ、投稿フォームから送ってくんつぁい!
雨:思い出なんてしょせんは過去、私は今を生きるのさ。なんて、かっこよく言ってみたくても、面白おかしい思い出はついついもったいなくて捨てられないのが人情というもの。「日記盗み書き」という、常人ならば1万回くらいは脳内再生したり人に話してニヤニヤするであろうエポックメイキングな思い出すら捨て去る妹よ、どうかその輝きをずっと失わないで、という思いを込めてでしょう、姉妹の縁という大きなものを自ら捨てて見せる偉大なお姉さん!涙が出てきますね。絶縁されたことも忘れ去るという離れ業でお姉さんの優しい気持ちに報いて欲しいものです。何が起こるかわかりませんが……。しかも弟さんもいらっしゃるとは。お待ちしておりますよ、隊長!

タイトル「一家団らん」ムータロー様

自分が中学生の時の話です。家族で夕飯を食べていたら、姉が「ジャパニーズダルマって知ってる?」と言って話し始めました。

「海外旅行中の女子大生が行方不明になり、数年の捜索の末にそれらしき人物が発見され、確認のために父親が現地に向かうと案内されたのが見世物小屋で…」
という結末直前まで、タイトルの“ジャパニーズダルマ”がコミカルな響きだったためか、僕は楽しい“おち”を期待して聞いていました。
しかし、結末は「そこで見世物にされていたのが××××××××、××××××××××××。(編集者注※あまりの猟奇的内容ゆえ伏字といたしました。有名な都市伝説ですが、グロテスクなのが苦手な方は検索しない方がいいですよ!)」
という猟奇的なものでした。母は「食事中 にそんな話して…」とちょっとあきれた感じでしたが、自分にはあまりにもショッキングで食事を続けることが出来ず部屋にこもってしまい、その後数年間のトラウマとなりました。
ダルマ
津:私の弟が小さい頃にダルマを抱えて寝ていた話は漫画にも描きましたが(「第8話 だるま!ムータロー」参照)、あなたもそうだったのではないでしょうか?中学生といえば修学旅行がありますね。あなたがもし、旅行荷物のマジソンバッグにダルマを忍ばせて京都まで持って 行き、旅館で「ダルマちゃんカワイイよ~」と寝言を言いながら抱えて寝ている姿をクラスメイトに見られでもしたら、翌朝からあなたのあだ名は「ダルマ太郎」…そんな心配をして、もう二度とダルマなんて見られなくなるような話を聞かせてくれた、実に優しいお姉さんの無茶っぷりですね。ところでこのジャパニーズダルマの話は私も知っています。偶然ですが、たしか私は高校生の頃、家族で夕飯を食べている時にこの話をしたことが…やや!ハンドル名のムータローは本名!?まさかのご本人登場!?!?
雨:「ダルマ太郎」を回避するためならばトラウマも辞さない、なんと素晴らしきお姉さんの深慮遠謀でしょう。私も子供の時、本に出てきた「ウジ虫」が気になって、なんのことだかうっかり食事中に母に尋ねたところ、「ハエの幼虫で、ご飯粒みたいな虫よ。動くご飯粒があったらそれがウジ虫」と言われ、しばらくご飯が食べられなくなりました。今思えばあれも食べ過ぎないようにとの母の優しさ……なわけないよ!!そんな母はやはりというべきか「姉」でもあります。この世には解いてはならぬ姉方程式があるのですね。恐ろしや。

タイトル「赤鬼カトリーヌ」シャルル大熊様

子どものころの愛読書は動物図鑑だった。なぜか「生息する」を「イキイキする」と読んでいた。「キタキツネって北海道でイキイキしてるんだ♪」という具合である。
心の中で読んでいたのだがあるとき人に言ってしまった。相手が最悪だった。姉のカトリーヌである。
カトリーヌは爆笑するとリビングに飛び込み「ママ、ママ、シャルルったらね!」、書斎に飛び込み「パパ、パパ、シャルルったらね!」さらに世界中に広めようと玄関を飛び出したところで天罰が下った。敷石につまずき門扉にひたいを打ちつけたのだ。ひたいというのは出血しやすい箇所である。立ちあがった彼女は赤鬼であった。
厳粛な宇宙の原理にもとづきこのエピソードを「無茶な姉」部門に応募する。「愚者な弟」部門にしたらなどという者がいたらギロチンで首を失うであろう。

イキイキ

津:「兄さん兄さん兄さん兄さん!」と叫びながら登場した車だん吉が漢字を読み間違えまくって私達を楽しませてくれた「カックラキン大放送」を皆さんは覚えていますか?「ウチがお笑いお茶の間劇場になったよ!」お姉さんは世界中にそれを伝えたくて家を飛び出したのでしょう。さて金曜日の夜、姉弟仲良く「カックラキン大放送」を見た後は、チャネルはそのまま「太陽にほえろ!」を見たことでしょう。そんな光景に腹を立てたのは黒い呪術師アブドーラザブッチャーです。「金曜の夜といえばプロレスだろ!」と。額から流血というブッチャーの呪いにも負けないたくましいお姉さんの無茶っぷりですね。
雨:カトリーヌお姉様は一体、近所を手始めに触れ回ろうとしたのか、「シャルルイキイキ物語」原稿を手に新聞社や雑誌編集部へ持ち込もうとしたのか、全世界に発表すべくテレビ局に向かおうとしたのか、もし今ならば即、インターネットで発信していたところを、途中で転んでしまったのはさぞやご無念だったことでしょう……と当初思いましたが、この絵のお姉さんは額割れ流血ごときでまったく諦めた様子がありません!よく読めば諦めたとは書いてありませんね。赤鬼姿でその後どうしたのかが気になりますが、どちらにしてもビジュアルインパクト抜群の素敵な無茶っぷりです。

タイトル「ドアの前に・・・」松沢タカコ様

友人Tの話。
子供の頃、お姉ちゃんとケンカして部屋に逃げ込み、閉じこもったT。
激高した姉は「一生出られなくしてやる!!」と叫んで、一旦トイレに行き、自身のウ◯コ持参で戻ってきて、その部屋の唯一の出入り口であるドアの前に、並べたのだそうだ。
姉・弟のエピソードに限らず、これよりパンチのある話は聞いたことが無い。
なんでウ◯コがあったら部屋から出られないだろうって思ったんだろうなァ。

グランプリ01

津:このお姉さんは、いざという時にウサギみたいなコロコロを出せる技の持ち主なのでしょう。博物学者、生物学者、民俗学者・・・様々なジャンルの学者で「歩く百科事典」と呼ばれたの南方熊楠も、自由自在にゲロを吐いてケンカは負け知らずだったといいます。自分の体から出るものを武器にする、偉大なお姉さんの無茶っぷりですね。
雨:南方熊楠もたいがいひどいですが、このお姉さんも無双といえましょう。Tさん、こんなことをされてウサギが嫌いにならなかったでしょうか(せめてウサギであってほしい。牛や馬が嫌いになった可能性はあまり考えたくない)。有名なことわざにも「嫌いな動物の陰に偉大な姉あり」というのが……ないですね。

応募エピソードには、上記のように、なんと審査員・津川聡子さんが絵入りのコメントを寄せてくださいます。あなたのとっておきエピソードがムータローの世界に!ぜひぜひふるってご応募ください。グランプリに輝いた方にはこの世に一つ、超豪華な賞品も!

ご応募・賞についてなどはこちらのページから!

津川聡子作・漫画「ぐしゃ!ムータロー」ご愛読感謝イベント「愚者な弟、無茶な姉グランプリ」開催のお知らせです。弟の愚者エピソード、姉の無茶エピソードを大大大募集、豪華賞品あり!締切10月31日。ふるってご応募ください。

漫画「ぐしゃ!ムータロー」はこちらで読めます♪
http://hotel-bfu.com/tsugawasatoko/


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